高城玲のまんが置き場

新人漫画家の思うことだったり告知だったり。

創作の裏話的なもの(作画・お話作り)

 

 

こんにちは。

 

元旦からうっかりグロ映画を見てしまい、

最悪な新年の幕開けを迎えてしまいました。

きいです。

 

新年グロ映画

 

 

「ハウス・ジャック・ビルド」

という洋画なのですが、知人から

「すごく面白い!新年初映画はこれにしなよ!」

と言われたため、疑いもせず見てしまいました。

 

「殺人犯が主人公のR18映画」

という時点で察するべきだったのかもしれません。

 

 

…さて、

本日は現在更新中の「神様と天女」創作の裏話といいますか、

メイキング的なものを紹介しようと思います。

 

というのも、ブログ内では最近ずっと漫画本編を更新しているだけで、

その他のことを全然話せていなかったからです。

 

 

脱力しながら書きますので、

脱力しながら読んで下されば幸いです!

 

 

目次

 

 

ツヤベタに関する悩み

 

これはメイキングというか、

ただ単に描いている時の悩みなのですが、

 

どうしたら髪のベタを綺麗に表現できるか問題

です。

 

 

今までは黒髪キャラのベタ塗りは↓のように

デジタル処理していたのですが、

 

ベタ

 

 

今回の「神様と天女」編では雰囲気を変えるためにも、

筆ペンを使ってアナログでツヤベタを描こうと試みました。↓

 

アナログベタ

 

が、しかし。

これをスキャンしてデジタルに取り込んだ所…

 

ベタのモアレ

 

綺麗に取り込めず、上のようなカスレ(ブツブツ)が目立ってしまいました。

 

上の写真はだいぶ修整した後なので、

実際取り込んだ当初はもっとこのカスレがひどかったのです。

 

完全に私のプリンター、もしくは処理の仕方の問題の気もしますが、

どうやったらアナログのツヤベタを綺麗にデジタルに取り込めるのかが謎です…

 

 

ちなみに最新話では、

あきらめてデジタルでツヤベタを入れています。↓

 

デジタルでツヤベタ

 

なんだかんだデジタルで綺麗に見せるには、

初めからデジタルで描いた方が確実だったり…

 

 

下書き→ペン入れ→デジタル

 

一枚の原稿を作る際、

私の場合以下のような工程になっています。

 

 

1、下書き

下書き

 

紙は漫画用紙ではなく普通の模造紙を使っています。

理由は漫画用紙を買うのが面倒だったからです。

(あと安上がりだから)

 

大体一枚の下書きに30~60分くらいかかります。

 

 

2、ペン入れ

ペン入れ

 

ペン先は日光のGペン丸ペンを使用。

 

 

以前は線にはっきり強弱をつけて描いていたのですが、

最近は繊細な感じを出すために強弱は抑えめです。

 

 

もっと細かく言うと、

人物だけはつけペンGペン丸ペン)を使い、

背景は0.05の製図ペンで描いています。

 

これも以前は人物・背景共につけペンで描いていたのですが、

画面がゴチャっているように感じたので、

背景だけ細いペンに変えたのです。

 

漫画において画面のバランスをとるのって難しいですよね…

 

 

ちなみに私は全工程でペン入れが一番好きです。

 

 

特に、キャラクターの感情が動く瞬間のペン入れが大好きです。

 

 

3、デジタル処理

デジタル処理

 

仕上げ段階。

ベタやトーン、描き文字、セリフを入れて完成です。

 

また、線画に違和感がある場合はここで直します。

 

一発勝負になってしまうアナログとは違い、

何度でも描き直し可能な点がデジタル最大の利点だと思います。

 

 

…という訳で、

絵に関してはこんな感じで漫画を作っています。

 

 お次はお話し作りに関してです。

 

ストーリーの裏話的なもの

 

私はその時ハマっている映画や小説、漫画など、

ありとあらゆるものからすぐストーリーの影響を受けます。

 

 

…例えば、

この「神様と天女」編、最初に思い付いた時は

「ネチネチ男子とサバサバ女子の交流」

といった感じのノリでした。

 

具体的には

「アリアが男娼の美少年に言い寄られる」

どちらかというとコメディタッチのお話だったのです。

 

それがネームを描くと、

気が付いたらシリアス寄りの重い話になっていました。

 

シリアスシーン

(神様と天女、3話より)

 

 

こうなった原因は、

映画「ミッドナイトスワン」を観たからです。

 

パンフ

 

 

草彅剛さん演じるLGBTの女性が主人公のお話は、

以前こちらのブログでも

ちょろっと紹介させていただきました。

 

www.kii-humoumanga.com

 

詳しいあらすじは割愛しますが、

この映画の印象深いセリフに、

 

「どうして私だけが…」

 

というものがあります。

 

草彅剛さん演じるトランスジェンダーの女性「凪沙」は、

「周りと違う自分」にずっと疎外感を抱きながら生きてきました。

 

私もいわば

「大学時にいただいた内定を辞退して今漫画を描いている身」

として、このセリフにはすごく刺さるものがありました。

 

 

そして色々な方の「ミッドナイトスワン」の感想を読んだ時、

同じくこのシーンに対して「共感した」という言葉がすごく多かったのです。

 

そこで初めて、

もしかしたら誰もが「どうして私だけが…」

という思いを抱えて生きているのかもしれない、

と感じ、

「この気持ちをどうにか表現したい!!」

と思いました。

 

 

…あまり話すと長くなってしまうのであれですが、

ともかく「神様と天女」には確実に

映画「ミッドナイトスワン」が影響しているということです。

(この話題だけで普通に別記事書けそうです)

 

 

なんだかまともなことを語ってしまいましたが、

以上が私の創作の裏話的なものです。

 

同じく創作をしている方の参考に、少しでもなれば幸いです。

 

それでは、本日はこの辺りで失礼致します!