高城玲のまんが置き場

新人漫画家の思うことだったり告知だったり。

民族ファンタジー漫画ができるまで

 

 

こんにちは。

 

雨が降らなさ過ぎて草木が枯れ落ち、近所の空き地が修羅の世界と化しています。

きいです。

 

思えば、地元では8月に入ってから雨が降っていません。

数か月前まで青々と茂っていた雑草たちも、この暑さでしなびた茶色の塊に…

 

8月も終わろうとしていますが、少しはまとまった雨が降ってほしいものです。

 

 

…さて。

本日はイラストコーナーをやろうとしたのですが、さほどイラストがたまっていなかったので、代わりに『民族ファンタジーができるまで』と題して、創作の裏話でも語ろうと思います。

 

というのも、先日ツイッター

『漫画をあまり読まないのですが、"民族ファンタジー"というジャンルがあるのですか??』

というリプライをいただきました。

 

このブログでも再三『民族ファンタジーと謳っていますが、これは私が勝手に呼んでいるだけなので、漫画にそういったジャンルがあるかは不明です。

 

(個人的に森薫先生の乙嫁語りや、野田サトル先生のゴールデンカムイなどが民族ファンタジーに近いのか…?と思ったりしていますが)

 

…ですがこのご質問を受けて、今までそういったお話づくりや創作の裏側についての部分に触れていないことに気付いたので、いい機会だと思い触れてみることにしました。

 

 

目次

 

 

漫画『民と世界の流れ方』を思い付くまで

 

ボツ表紙

(描いてみたものの、キャラクターの顔が気に入らなくてボツとなった表紙案)

 

 

「旅に出たい!!」

 

数か月前、私はそんな悶々とした思いを抱えていました。

 

「旅と漫画」は私を構成する二大要素です。

近くでも遠くでもなんでもいいので、とりあえず出かけて知らない場所を散策することが最大の楽しみです。

 

ですが自粛ムードが広がったことで、遠出どころか近場へ行くこともままならなくなり、日に日に「出かけたい欲」は高まるばかり。

 

 

という訳で、必然的に「そうだ、旅漫画を描こう!」となりました。(単純)

 

 

旅×〇〇←?

 

タクラマカン砂漠

(数年前、中国のタクラマカン砂漠を歩いた時。砂漠の真ん中にも電線が通っているのが面白い)

 

はじめは普通に「旅漫画」を描く予定でした。

 

それこそ、主人公が知らない町を観光したり、現地の人と触れ合ったり…

 

ですがネーム(漫画の設計図)を作り始めた時、私はあることに気付きます。

 

――あれ?このままじゃ超つまんなくね??

 

描いている本人は旅気分で楽しいですが、読んでる側からするとただのヤマもオチもない普通の旅行記です。

 

という訳で、「旅×〇〇」

何か別の要素を組み合わせようと考えました。

 

同時に、今までの旅行を振り返ります。

 

大学時代は、内モンゴルウイグルチベットウズベキスタンアルザスロレーヌ、ルクセンブルクとだいぶカオスな場所を訪れていた私。

 

何か特に印象に残ったものは…と回想した時、出てきたのが

 

"旅×民族"

でした。

 

 

異文化へのトキメキ

 

大学時代はヨーロッパ史を専攻していたのですが、正直ヨーロッパの歴史には欠片も興味がなく(おい)、「異文化理解」や「民族史」といった授業ばかりとっていました。

 

 

「所変われば」

という言葉があるように、知らない世界の変わった風習みたいなものにものすごくトキメキを感じていたのです。

 

思えば、ちょっと変わった場所への旅行もそんな「異文化」を求めて行っていた節があります。

 

 

そして「異文化」の根っこにあるものこそが、「民族」だと思ったのです。

 

 

この曖昧な単位によって多様性が生まれ世界が彩られる反面、時には紛争や戦争といった争いの元にもなる、まさに一筋縄ではいかないワードです。

 

ただ海外を旅行しているだけでも、そんな「民族」に関する「光と闇」が垣間見えた瞬間が多々ありました。

 

 

…と、ここまでノンストップで語っていましたが、ちょっと長くなってきました。

 

 

一回で終わらせる気でいましたが、まだまだ語りたいことがたくさんあるので次に分けようと思います。

 

 

次回は、旅行で見た民族の「光と闇」の詳細や、それを漫画に盛り込むまでをお話しする予定です。

 

 

たみせか宣伝

(現在4話まで更新中の「たみせか」もどうぞよろしくお願いします。露骨な宣伝)

 

 

お付き合いいただきどうもありがとうございました。

 

 

では、一旦この辺りで失礼致します!