高城玲のまんが置き場

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上海万博の思い出・その3

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こんにちは。

 

薔薇の花についている芋虫を見ながらほくそ笑むのが好きです。

きいです。

 

本日は上海の思い出・その3(最終回)です。

 

その1

その2

 

10年前の旅行ということもあり、だいぶ記憶が怪しいのですが、

その1では旅に至るまでの経緯を、その2では現地で印象に残った出来事のハイライトをお送りしてきました。

 

そして今回は、旅を通して最も印象に残っている「とあるハプニング」について書いていこうと思います。

 

目次

 

 

授賞式クライシス

 

そもそも、

私と友人3人が上海万博に来たのは

「上海万博絵画展」というコンクール(もどき)の授賞式に参加するためでした。

 

二泊三日の旅の中で、授賞式は二日目の夕方、万博会場の敷地内で行われることが予定されていました。

 

…しかし、二日目の午後。

上海万博を一通り満喫し、休憩のため一旦ホテルに戻った所でその知らせは飛び込んできました。

 

 

突如飛び込む中止の知らせ。

 

「授賞式が中止…??」

 

私含め友人全員の頭にクエスチョンマークが浮かびます。

 

ことの顛末はこうです。

 

式の会場となっていたのは、万博の敷地内にある屋内イベント施設でした。

 

どうやら同じ場所で、その日の夜、アメリカの有名ボクシング選手が試合を行う予定だったそう。

しかし、そのイベントが何らかの事情で突如中止になります。

 

この知らせに、ボクシングの試合を楽しみにしていたファンたちは激怒。

 

中止撤回を求めるデモを行い、勢いに任せて会場周辺を占拠したそうです。

 

そのため、会場は授賞式どころではなくなってしまったのこと。

 

 

おとなってこわい

 

私たちの誰もがその話を聞いた時

「どういことなの…」

となりましたが、起こってしまったことは仕方ありません。

 

初めての海外でデモのとばっちりをくらう、というのは中々カオスな状況ですが、

正直もう万博そのものは見れたし、「授賞式はオマケ」くらいに思っていたのでさほどダメージはありませんでした。

 

…しかし、私たちお気楽中学生はそうでも、絵画展主催者である「えらい人」はそうではない訳で。

 

「えらい人(どっかの女社長)」は何とか授賞式を開こうと躍起になり、

「権力」という名のごり押しパワーで代わりの会場を押さえ、半ば無理矢理授賞式を決行させたのです。

 

この時私は「おとなってこわい」をリアルで実感しました。

 

…なんせ、本来の予定では、授賞式は夕方のうちに2時間程度で終わるはずでした。

 

ですがこの騒動があり、

「代わりの会場での付け焼刃授賞式(?)」は急遽その日の21時から始まることに。

 

式の参加者の大半は小学校低学年~中学生といった子供たちのため、

「21時から23時まで式典を大人しく聞く」

というのは酷な話です。

 

 

加速する混沌時間(ライブタイム)

 

誰もが「もうやらなくていいよ」と思う中で開催された授賞式。

 

この時点で既にカオスですが、さらにそれを上回るカオスがやってきます。

 

なぜか授賞式の後半に、謎の「ライブタイム」が始まったのです。

 

トロフィーの授与と色々な人の長い話が終わり、ようやくお開きかと思われたその時。

 

急に謎のポップス音楽が爆音で流れ始め、

照明が消えた舞台に歌手らしき人が出現します。

 

完全に頭が追いつかない私たちをよそに、謎の歌手はコールや手拍子を要求したりと、

やたら元気です。

 

…ですが、

 

盛り上がっているのは「歌手本人」と脇で見てる「えらい人たち」だけで、主役のはずの子供たちは客席でグッタリという地獄絵図。

 

盛り上がる謎の歌手とえらい人。グッタリする子供。

 

「授賞式」とは一体…

 

 

…そんな訳で、上海万博でのカオスなひと時は幕を下ろしたのでした。

 

当時一緒に式に参加した友人たちとは今でも仲が良いのですが、

皆口をそろえて

「あれはヤバかった」

と証言します。

 

今となっては逆に良い思い出ですが、

一体あの歌手はどこの誰だったんだろう…

なぜ急にライブだったんだろう…

と謎は深まるばかり。

 

 

なんにせよ、にぎやかで心に残る三日間の上海旅でした。

(無理矢理まとめる)

 

 

それでは、本日はこの辺りで失礼致します!

 

 

上海万博絵画展トロフィー

 

いただいたトロフィーを見るとあの謎のライブタイムを思い出します。