高城玲のまんが置き場

新人漫画家の思うことだったり告知だったり。

漫画「煙と蜜」を読んで舞台になっている名古屋を探索してきた

 

こんにちは。

 

気付けば8月も終盤。

引きこもっているうちに夏が終わりそうです。

高城玲です。

 

 

突然ですが、

先日角川エンターブレインから出ている漫画

「煙と蜜」

を一気読みし、すっかり世界観の虜になりました。

 

物語の舞台は大正五年、名古屋。

12歳の主人公、姫子とその許嫁で30歳の軍人、文治(ぶんじ)の交流を描いた長蔵ヒロコ先生による年の差ラブストーリーです。

(現在3巻まで刊行中)

 

煙と蜜

 

この二人の関係性が、とにかくもどかしくて愛おしいのですが、その話はまた別の機会に。

 

今回はズバリ、この「煙と蜜」の舞台になっている「名古屋という町」についてです。

 

煙と蜜名古屋しおり

 

 

目次

 

 

名古屋に対する偏見

 

私は愛知県民のため、名古屋はとっても身近な町です。

 

身近すぎる故か、今まで

「名古屋ディスリ」

ともとられかねない発言を連発してきました。

 

以下、その一例をご紹介します。

 

・「名古屋ってなんかある?なんもなくね??」

・「名古屋は壮大な田舎町」

・「名古屋駅下りると毎回ドブみたいな臭いする」

・「味噌まみれの魔境」

・「ハトだらけの魔都」

 

 

思い付くだけでコレです。

 

もはや私の中で

「名古屋=なんもねーハトだらけの町」

というヒドすぎる方程式が成立してしまっています。

 

 

しかし、この「煙と蜜」に出てくる大正名古屋の町並みは、

路面電車が行き交うモダンで素敵なレトロシティなのです。

 

そこで私は思いました。

 

「遠くに行けない今こそ、地元名古屋の魅力を再発見すべきでは」と!

 

どうせなら漫画の世界観に寄せて、

「大正の名古屋を感じられるスポット」

はないかと調べました。

 

すると、名古屋城から徳川美術館に至るまでのエリアが、

「文化のみち」と呼ばれ、レトロな建物が並ぶ地域として知られているようです。

 

 

公式地図

(名古屋市ホームページ「文化のみち」よりダウンロード)

 

いざ行かん、名古屋レトロ探索

 

降り立ったのは地下鉄「市役所」駅。

ここは名古屋城の最寄り駅でもあります。

 

地上に出ると…

 

名古屋市役所

 

いきなりレトロ建築の代表格、「名古屋市役所」が!

 

間近で見たことなかったので圧巻です。

 

 

そのまま「文化のみち」エリアに向かっていくと…

 

たぬき看板

タヌキ出るんかい。

 

古い橋

古そうな橋発見。ランプの形が素敵です。

 

橋から見た景色

橋から見た景色。

川は流れていないみたいです。

お堀と緑が映える。

 

調べると、昔はここに電車が通っていたことが判明。

言われてみるとちょうど電車がすっぽり入りそうな幅です。

 

 

それにしても、町全体に漂う昭和感がなんとも素敵。

 

噴水

昭和のビル

昭和の司法事務所

 

さらに歩いていると…

 

 

市政資料館

 

なんかスゴイの来た。

 

 

市政資料館正面

 

なんかスゴイの来た!!

 

 

市政資料館内観

 

中も超スゴイ!!!

 

 

求めていた大正ロマンを発見

 

資料館説明

 

ここは「名古屋市市政資料館」。

 

元々は裁判所だったそう。

日本でも二ヵ所しかない、現存する最古の控訴院庁舎の一つなのだとか。

 

見学無料でレトロな内装を見れる他、明治から現在に至るまでの名古屋の成り立ちを学べます。

見応えたっぷり。

 

私が気になったのは、

 

レトロ会議室

 

めっちゃ漫画の背景資料に使えそうな旧会議室。

 

明治・大正を舞台にした漫画を描こうと思っている方、

是非名古屋市市政資料館へ…!

 

 

あと、これは非常にどうでもいいのですが、

 

市政資料館サインコーナー

竹中直人さんのサイン

 

竹中直人さんのサインだけバチバチに浮いていたのに笑いました。

 

 

魅力満載、情緒溢れる文化のみち

 

結論から言いますと、

「文化のみち」とても良かったです…!

 

至る所に「旧○○邸」といった感じでレトロな建物が点在しており、

多くの場合無料か数百円で中を見学できます。

 

良い所がたくさんありすぎて、とても全部紹介しきれないので、

ここからは気になった建物・内装をダイジェスト形式でご紹介します。

 

 

百花籠前通り

百花籠前通り

 

和風の屋敷にそびえ立つ教会のコントラストが見事。

教会は「百花籠」という結婚式場になっているそう。

 

 

川上貞奴

 

文化のみち二葉館

 

別名文化のみち二葉館。

日本初の女優と言われている川上貞奴とその旦那さんが住んでいたらしい。

 

物語に出てきそうなおうち。

 

 

川上邸廊下

 

和風な廊下にともる西洋風のランプがオシャレ。

文明開化のかほり。

 

こちらではちょうど江戸川乱歩をはじめとする、推理小説作家たちの展示も行われていて面白かったです。(展示は期間限定のようです)

 

 

旧豊田佐助邸

 

豊田佐助邸

 

言わずと知れたトヨタグループ創設者、豊田佐吉の弟である佐助が住んでいた邸宅。

 兄弟でサキチとサスケってめっちゃ語呂いいですね。

 

 

和室

中に進むと可愛らしい和室が現れるのですが、

 

カーテンつき

 

カーテンが付いているのが味わい深い。

まさに和洋折衷。

 

 

和洋折衷完全体

 

と思ったら、二階には和洋折衷の完成形(?)が。

 

室内は畳…廊下は西洋。

ここまでくるともはや和洋合体。

 

 

電灯のスイッチ

おまけ

部屋の明かりをつける電灯スイッチも当時のまま。

昔はこんな形だったんですね。

 

 

 

というわけで、以上が文化のみちを歩いた備忘録的なものです。

 

なお、今回散策を楽しんで出た結論は以下の通りです。

 

 

名古屋は普通に見所ある!!

 

 

というか、私が今まで知らなすぎただけなんですけどね…

 

ハトだらけとかディスってすみませんでした。切実に。

 

 

どこの町でもそうだと思いますが、

アンテナを張ってあちこち探索すれば、思いもよらない素敵な場所が見つかるものです。

 

遠出もなかなかできない今、

皆様もあえて身近な場所を観光してみてはいかがでしょうか。

 

 

そして散策のきっかけを作ってくれた

漫画「煙と蜜」に感謝です。

こちらも大変オススメとなっております。

 

comic-walker.com

 

 

それでは、本日はこの辺りで失礼致します~!

 

 

参考元サイト

名古屋市:市政資料館案内(市政情報)

文化のみち二葉館 名古屋市旧川上貞奴邸|施設のご案内